人権マネジメント

基本的な考え方

企業は国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき、自社およびバリューチェーンにおいてステークホルダーの人権を尊重するためのマネジメントの実施が求められています。
当社グループでは、2018年に「森永製菓グループ人権方針」を制定し、基本的人権を尊重し、差別やハラスメントのない職場づくりを目指すとともに、原材料調達先のサプライチェーンで児童労働や強制労働の排除を目指すことを、方針として明示しました。

森永製菓グループ人権方針

森永製菓グループは、国際社会の一員として基本的人権を尊重し、人権侵害に加担しない誠実な企業活動を行います。

1. 人権の尊重と差別の禁止
基本的人権を尊重し、人種・性別・国籍・宗教・思想・年齢・身体的特徴等を理由とする、あらゆる差別を行いません。
2. ハラスメントの禁止
パワーハラスメントやセクシャルハラスメントなど、人間の尊厳を傷つける行為を一切行いません。
3. 安全・衛生への配慮
安全・衛生に配慮し、働きやすい職場環境の確保に努め、従業員の基本的人権を尊重します。
4. 良好な労使関係の構築・維持
結社の自由、団体交渉実施等の従業員の基本的権利を尊重し、良好な労使関係を構築・維持します。
5. 児童労働・強制労働の排除
あらゆる企業活動において、児童労働や強制労働、その他不当な労働慣行を認めません。

(2018年5月制定)

22年4月には国連グローバル・コンパクトに署名・登録し、その4分野10原則から人権マネジメントの指針を得ています。また、「1チョコ for 1スマイル」活動を通じて、カカオ生産国での児童労働の状況をNPO・NGOの方々から学び意見交換を行うとともに、RSPOへの加盟を通してパーム油生産地域の人権課題への理解を深めるなど、サプライチェーンの人権課題の把握と対応を進めています。

人権マネジメントに対する取り組みは、統合報告書等で報告していきます。

従業員の人権への配慮

ハラスメント研修

森永製菓グループでは、人権配慮の考え方に基づき、ハラスメントの撲滅をコンプライアンス活動目標に掲げ、コンプライアンス研修においてはパワーハラスメント、セクシュアルハラスメントに限らず、ハラスメントの啓発・予防を目的とした教育を継続的に実施しています。
森永製菓の全役員を対象とした外部弁護士によるハラスメント研修や、森永製菓の全部門長、事業所長、グループ会社の役員を対象としたハラスメント研修の実施、森永製菓の従業員全員が視聴できる研修動画のウェブ上での公開等、幅広く取り組んでいます。

コンプライアンスアンケートによるハラスメント状況把握

森永製菓グループでは、毎年12月に、国内グループ会社で働く全従業員を対象にコンプライアンスアンケートを実施(2019年12月実施のアンケート回答者数:3,733名)し、当社グループのコンプライアンス状況を定点的に把握することに努めています。中でもハラスメント行為は特に重要な項目として、直接ハラスメント行為を受けたか、またハラスメント行為を見聞きしたかをそれぞれ過去1年間について及び過去全体にわたり、それぞれ区分して集計し、当社のコンプライアンスの状況を詳細に調査しています。
また、職場でのコンプライアンスを重視する風土や、会社のコンプライアンス経営への取り組み度合いをどう受け取っているか等も項目に含め、コンプライアンス意識の状況を確認しています。アンケート結果のサマリーはアンケート回答者全員にフィードバックし、当社グループの状況を共有しています。

コンプライアンスアンケートの設問例
  • あなたは、(パワー/セクシュアル)ハラスメント行為を受けたことがありますか 。
  • あなたの職場では、コンプライアンスに限らず業務上の疑問があれば、上司や同僚に相談、確認していますか、あるいはできる雰囲気(環境)ですか。

さらに、この結果をもとに各事業所へのヒアリングや意見交換、コンプライアンスに関わる問題解決のための対策立案を行い、風土改善に向けて、積極的な活動を行っています。

ウェブによるハラスメント研修